日産リーフを長期モニターキャンペーンで借りたときの話をする記事。

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自称クルマ好き、ミナヅキです。
みなさん、日産がリーフの長期モニターキャンペーンと称して無料貸出をしていたのをご存知ですか?

今週、リーフはフルモデルチェンジの発表がされましたが、旧リーフは電気自動車が利用者の生活にフィットするか、乗り心地や使い心地はどうか、というものを積極的に体験してもらおうと最長30日程度まで無料貸し出しを行っていました。

無論、クルマ好きミナヅキ、興味本位で車両を借りてみました。

日産リーフモニターキャンペーン(無料トライアル)

モデルチェンジしてしまったのでキャンペーンはすでに終了し、公式のキャンペーンサイトも削除されてしまいましたが、公式のEVブログのほうではその当時の記事が残っています。

日産リーフモニターキャンペーン(無料トライアル)で、お試しいただきたいこと【NISSAN EV blog】
日産自動車の豊田です。 長期の試乗で不安な点をしっかり確認してリーフをご購入いただく人、増えてます。 日常使いからドライブまで気軽にお試しいただける 日産リーフ モニターキャンペーン (...

どんな自動車もカタログやスペックシートだけでは語れませんし、実際に自分でハンドルを握って試乗してみて初めて見えてくる部分というもののほうがたくさんあるわけです。
普通のガソリンエンジン車でもそうなので、電気自動車であるリーフは全く新しい体験を味わう事となります。
それを自分の生活の中に置いてみて、実際便利であるか、また不便ではないかを購入前にトライアル出来るというこのキャンペーンはなかなか有意義なものではないでしょうか。

試乗してみよう!

そんなわけで無料で数週間乗れるのだし、いい機会なのでたっぷり電気自動車を味わってみようか!とミナヅキ、興味本位で申し込みをしてみました。
キャンペーン自体は抽選だとか言われていましたが、近くの日産ディーラーに電話で問い合わせてみたところ、抽選も何もそれだけで貸し出しを受ける事が出来るようでそのままトントン拍子に予約が出来てしまいました。

キャンペーンの認知度が低いのか、はたまた地域的なものなのか、今でも謎のままです。

借りてみた。

実際に長期モニターで貸し出しを受けたのは2014年9月19日から27日の1週間でした。
本当は30日ガッツリとも考えていたのですが、どうやらこのへんはディーラーの都合で決まるようです。

日産にヴィッツRSを預けて、当時住んでいたアパートの駐車場まで持ってきてみました。
なんか長い。

当然その日からEV生活になるわけなので、外食するためだけにリーフを持ち出したりすることになるわけです。

翌朝、通勤のために会社まで30km少々を走ると、途中でバッテリー残量の表示が仕事をしなくなりました。
というのも、一般的な自動車の燃料計にあたるメーターがリーフではバッテリー残量計となるわけでして、そこにはメーターリセット後の平均電費から算出された「残り航続可能予測距離」が数字として表示されます。

そこで改めて前日の画像を見てください。
39という数字が見えるでしょうか。
これが残りの航続可能予測距離です。

会社まで30km少々。
数字が10を切ったところで数字の表示がなくまりました。
まぁあくまでも予測なので0になったところでぱったりと止まってしまうわけでもないですし、そこまでの精度ではないという意味だとは思います。

充電をしよう!

ラゲッジルームを見ると無造作に充電ケーブルが放り込んでありました。

3極電源対応なので200V用充電ケーブルのようです。
会社に3極コンセントあったなーとおぼろげながらも覚えていたので楽観視していたのですが

(,,゚Д゚) 125Vってなんやねんゴルァ!

困りました。

あ、そうだ。
仕事が暇なのでかくかくしかじかで直近の道の駅に向かってみました。

急速充電器!

道の駅や施設によって管理の方法が様々ではありますが、ここは道の駅が営業している時間に、従業員の人を捕まえて「リーフたんに飯食わせたいねん」というと充電器のロックを解除して使えるようにしてくれます。

フルに充電しようとすると急速充電器でも相当な時間を要する事になりますが、80%充電であればおおよそ30分程度で終わります。
そこからの20%が充電電圧を落として少しずつスキマに詰めていくようなイメージといいますか。

ここの道の駅の充電器は休憩スペースでもミラーリングされたモニターで充電状況が確認出来るようになっています。

なれないうちはまっすぐ刺さってくれない。

冬期間は朝9時から夕方17時までです。
つまりどういうことかというと、ただでさえまだスポット的にしかない充電設備が深夜早朝は利用できないというケースのほうが多いという事です。
ある程度計画的に行動計画を設定しなければ施設の営業開始時間を待って、それから充電完了までその場に足止めをされるという感じになります。

車体のあれこれ。

充電している最中に色々観察してみたところ。

充電状況はフロントガラス下の3つの青いライトで確認が出来ます。
携帯電話的ですよね。

215/50R17とかいう巨大なタイヤを履いています。
床下の重いバッテリーを支えるためなのかもしれませんが、はて、このサイズのタイヤは普通に買ったら高そうな気が。

(今調べてみたら1本1万円前後のようです。4本4万円…。

ソーラーセルモジュール

ソーラーセルモジュール*

12Vバッテリーの充電補助用だそうです。

助手席のシートヒータースイッチがついています。
リーフはエンジンからの排熱が回収出来ないのでエアコンやヒーターでも走行用電力を割いて利用することになるわけですが、体に直接密着しているシートを温めたほうが効率が良いわけで、ヒーターの補助としてシートヒーターがついています。

まぁこれがまた適度に快適だった印象がとても強く残っています。

充電完了。

急速充電器でおおよそ30分、77%充電出来ました。
これで134kmくらい走れそうです。

ちなみにこの残り航続可能予測距離、電費が良くなるエコランを続けているとどんどん数字が増えていったりします。
(エアコンのスイッチを入れると数値が一定数落ちます。消すと戻ります…。

必然的にヒーターやエアコンの利用に消極的になるので9月の後半ですが既にダウンジャケットを着てしのいでました。

追い充電。

仕事の帰り道、深夜1時もまわっていますが、途中にある24時間使える急速充電器が設置されている日産ディーラーで充電をしていきます。
真夜中の誰もいないディーラーの敷地に立ち入るのはちょっと気が引けますが…。

統合ナビ。

空調やナビゲーション、車両の状態などが一括して表示されるディスプレイです。
リーフ専用というだけあって、ルート検索には道路の傾斜なども考慮した「エコ優先ルート」などがあります。
また日産のみならず三菱系も含めた充電器設置スポットの検索も出来るようになっています。
充電スポットの営業時間や急速/200V/100Vなどの充電種別の情報なども知ることが出来ます。

9月23日、八戸まで出向いてみました。
ドキドキロングドライブです。

やはり定速で走っていると電費が良くなるので航続予測距離もなかなかいい数字になっています。

日産プリンス販売八戸店で充電。

本来であれば「EVサポートプログラム」や「ゼロ・エミッションサポートプログラム」(などなど時期によって色々な呼び名が混在する…)に加入していなければ充電が有料だったりしますが
「長期モニター車両ですぅ」
と言ったらそのまま充電させてもらえました。
30分ほど待ち時間があるので歩いてカブセンターまで行ってウロウロしてみたりしました。

本来であればもう少し街中のコインパーキングなんかに充電器があって、買い物している間に充電が終わるような環境ならば理想的なのですが、自動車ディーラーというものは郊外にしかなかったりします。
なかなかどうして、電気自動車を取り巻く状況というのは街づくりやインフラ整備から見ていかなければいけないようです。
都市デザインの中に電気自動車の普及推進が盛り込まれているか?という観点が必要になるのかもしれません。

まぁここ数年でコンビニやホームセンターなどにも急速充電器設置店が増えてきたりしていますし、大型ショッピングセンターにも急速充電スペースが設けられたりしています。
ゆっくりですが少しずつ利用しやすく整備されてきているようです。

その次の休みには青森市までドライブしてみました。
青森日産本社で急速充電器を借りました。

30分ほどなので、ここではサービスドリンクを飲みながら時間を潰しました。
対応してくれたおbおねーさまが
「むつから青森まで!?大変だったでしょう!」
と航続距離的な心配をしてくださいました。
あの話しぶりだとリーフにある程度乗ってる感じですね…。

返却。

1週間ですがお世話になりました。

感想。

車両。

前評判通り、ブレーキのタッチがすごく好みでした。
というのも、重量物であるバッテリーが床下に配置されていて車両のバランスがいいのですよね。
ブレーキを踏み込むとタイヤ4本で停まるというか、全体的に沈み込むようなフィーリングで前につんのめる、ノーズダイブ感がとても抑えられていたのですよね。
こんなにブレーキが気持ち良いクルマというものもなかなかないんじゃないかと感じました。

車両そのものは、総重量的な部分で重さもありますが、それを感じさせないモーターの出力もありますし、全体的に重さで段差やギャップをいなす感じの足回りになっていて乗り心地はとても良かったなぁと思います。
スポーツカーにおいての軽さは武器ですが、ジェントルに乗るクルマでは重さがクルマの落ち着きを作り出したりするので、そういう点ではリーフはバッテリーの重量を逆手にとって上手く処理してあるなと思わされます。

信号待ちなどではアイドリング音が一切ないので窓を開けていたりすると、木々が風に揺れる音や鳥のさえずりが聴こえてきて、本当に新鮮な体験がありました。
アイドリングストップをするクルマというのは今時珍しくもないのですが、常時アイドリングストップ状態というのは本当に静かで、ラジオすら聴くことがもったいない、静かな車内空間を楽しめるというようなものでした。
遮音性に関しても相当作り込んであるような音でしたし、やはりエンジン音が存在しない車両だからこそ大切にした部分なのだろうなと感じます。

総合するとリーフという車両は電気自動車のメリットを最大限に活かして作られた商品で、自動車として見た場合にも走行性能や車内環境、乗り心地などはとても好印象でした。
魅力的な自動車だと思います。

しかし、これはリーフという自動車そのものの評価です。

運用面での利便性。

さて、ハードウェアとしてのリーフはとても好印象だったわけですが、それを取り巻く環境や充電インフラの整備状況、電気自動車のデメリットを見ていくとまだまだ不満が多く挙げられます。

先に結果から言ってしまうと
「リーフをレンタルする事により、ガソリンエンジン自動車のメリットや利便性恩恵を深く再認識する」
という結果になりました。

どういった点でそれを実感したかというと、やはり現状での航続距離の短さ、充電時間が相応にかかる事などが一番大きかったかなと思います。

ガソリン車であればタンクが少ない自動車、たとえばミナヅキの愛車のiQであっても30Lタンクで400km以上は走ります。
またそのタンクの中身を使い切っても全国に多数点在するガソリンスタンドで5分くらいで満タンにする事ができ、そこからまた400km走る事が出来ます。
ガソリンスタンドの中には24時間営業の店舗も存在するので深夜早朝の移動でも臆する事無く長距離移動に臨む事が出来ます。

これらのように大前提としてリーフ及びi-MiEVなどの電気自動車が想定するのはその航続距離からみてシティコミューター止まりなのかなと思わざるを得ないわけです。
航続200kmでも往復する必要を考えれば片道100kmが最大となるわけですし、単純計算すると片道2時間もしくは3時間程度の走行ごとに30分の急速充電が必要となるわけです。
燃料代が安くすむというメリットは大きいわけですが、時間を支払う必要を考えるとなかなか高価な代償と言えるかもしれません。

逆説的に言えば、ガソリン車はその高い燃料代で時間を買っていると考えることが、電気自動車の出現で出来るようになったのかもしれません。

また充電のためには200V電源の設置工事が必要となるわけで、一軒家や持ち家、一部大家さんが相談に応じてくれたアパートや賃貸物件など、ごくごく限られた居住環境でなければリーフのオーナーにはなれないというのが現状なのです。

晴れて一軒家でリーフのオーナーとなれても200V電源で満充電まで8時間必要です。
しかし少なくともミナヅキのような勤務サイクルであると夜勤から翌朝の出勤まで8時間確保出来ていないような場合も実在するので、リーフのオーナーとなれる人物像やライフスタイルというものはもっと絞られてくるわけになります。

帰宅後、自宅にて8時間以上充電時間を確保出来るライフスタイルを考えると朝7時に出勤して夕方18時くらいに帰宅して晩酌するような収入そこそこな企業に勤めている一軒家を持った人…というような人物モデルが浮かび上がってきます。
(無論すべての条件を満たさなくてもリーフを持つということや運用することも出来るはずですが…。

少なくともリーフを1週間モニターで乗っていた間のミナヅキは往復60kmの職場への通勤のうち2日に1日は深夜の日産の30分急速充電器の前で時間を潰す必要がありました。

リーフタクシーという使われ方。

電気自動車のメリットは様々ありますが、やはり航続距離の短さがそれらをすべて食ってしまう…というケースもあるようです。

運転手たちが明かす「EVタクシーはツライよ」 - 社会 - ニュース|週プレNEWS[週刊プレイボーイのニュースサイト]
運転手たちが明かす「EVタクシーはツライよ」。エコエネルギー振興の切り札として、大阪でEV(電気自動車)タクシーが導入されたのは2011年2月のこと。 「新エネ

電気自動車への期待。

ここまで書いてきたように、実際に1週間リーフと生活をしてみた上で辛口なレビューをしてみたわけですが、車両そのものはすごくいいなと思えた事は再度強調したいと思います。
海外ではテスラが頑張っていますし、フルモデルチェンジしたリーフはノートハイブリッドとともにその技術開発の先鋒に立ち続ける車種であると言えるでしょう。
技術的なブレイクスルーが起きなければまだまだガソリンエンジンの利便性に対して総合的には敵わないのが現状かもしれませんが…。

トヨタでは燃料電池車であるMIRAIの実用化にこぎつけたわけですし、ガソリンエンジンの次の自動車がこれからもっと普及していくのは確実です。
BMWあたりも電気自動車を頑張っていますが、現状ではレンジエクステンダー装着車がほとんどなのではないでしょうか。
(データが探せない

本当にピュアな電気自動車にこだわらないのであればプリウスPHVやアウトランダーPHEVのプラグインハイブリッド方式の自動車がハイブリッド車と電気自動車の両面のメリットを持っているように感じられますが、いかがでしょうか。

ミナヅキとしてはどうしてもプリウスに乗らなければならなくなった場合にはPHVがいいなと思います。
ドイツやイギリス、フランスなどヨーロッパ方面ではガソリン自動車の廃止を検討している国も出てきています。
正直、ガソリンエンジン車が好きなクルマ好きとしては笑えない状況になってきてはいるのですが、その来るべき日に備え少しずつ覚悟を決める必要も出てきそうです。

あー、eQとかどっかに落ちてないかな…。
(航続距離の問題どうすんだ…。

【トヨタ eQ 試乗】EVとしての性能は十分…松下宏 | レスポンス(Response.jp)
メガウェブで開催されたトヨタの環境技術発表会で、間もなくリースが開始されるiQベースの電気自動車『eQ』が公開され、ライドワンで短時間の乗車体験をした。

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