今年ももう終わりますね、ミナヅキです。
いかがお過ごしでしょうか。
さて今回はゆるキャン△ネタですが、タイトル強気だなおい…。
ちょっと今更な話題をするような記事だったりもします。
というのはちょくちょくゆるキャン△ネタを扱っている弊サイトへのアクセスで
「高ボッチ キャンプ場」
「高ボッチ キャンプ禁止」
というキーワードでいらっしゃる方が居ます。
どういうことかと言いますと…?

もくじ。
高ボッチ高原ではキャンプは出来ません。
でもゆるキャン△ではキャンプしてる。
ゆるキャン△はもともと2015年から連載されているマンガで、アウトドアを趣味とする方やキャンピングが好きな方などの間でじわじわと広がっている印象の作品でした。
そして今年の1月のアニメ化でその勢いを大きく増すことになりました。

しかし、そのテレビシリーズが3月で終わり、問題は夏頃から聞こえるようになりました。
その辺は他のブログ記事のほうを参照してもらうとしまして…(おい

偶然、ゆるキャン△のアニメ化とここ最近盛り上がりを見せるキャンピングブーム一致しただけなのか、はたまたゆるキャン△アニメがキャンピングブームの火付けになったのか、そこは本当に知るよしのない部分ではありますが、いずれにしてもキャンパーの急激な増加とキャンプ場でのマナーの悪化などが多く指摘されたという出来事があったのは事実といえるわけです。
そしてその原因や要因の一つとして名指しで挙げられているのが「ゆるキャン△」という作品だったりもします。
これは作品のファンとしては悲しい事ですので、真摯に受け止めたいところです。
もちろん、ゆるキャン△だけが原因だと思っているわけではありませんが、要因の中に数えられる程の影響があったという事を考える余地はあるわけですし…。
作者的にどうなのか?
当然、キャンプ禁止の場所を舞台として選定し、それを描いたという事実はそこに間違いなくあるわけですが、そのことに対する自覚はあったのだろうか?という部分で疑問が残るわけです。

作者であるあfろ氏本人もキャンパーだというのは作品を追っている人にはある程度有名なことかとは思いますが、そこから考えるに当然自身のキャンピング体験や経験、記憶が作品のベースになっているということは間違いないと言えそうですよね。
極端な話をしてしまえば、あfろ氏も高ボッチ高原で宿営を行ったことがありそうだという仮説を持ってくることも容易なわけです。
高ボッチ高原ではキャンプ出来ました(過去形)
野営場がありました。
このへんの話題は「高ボッチ高原 キャンプ禁止」で検索すると割とすぐ出てくる話題だったりはするのですが、キャンプ禁止のお触れが出ている現状ですが過去にはきちんと野営場が整備されており、地図やツーリングマップル等にもしっかりとキャンプ場としての記載がなされていたという記事が出てきます。

https://stat.ameba.jp/user_images/20180825/15/troylee-2755/61/f5/j/o3024403214254110950.jpg
記事によるとこの画像は2012年版のツーリングマップルだそうです。
で、このツーリングマップルの記載によると高ボッチ山荘という場所で野営場を管理しているようなので、検索してみました。
高ボッチ山荘。
高ボッチ山荘で検索するとこういう記事が出てきます。


ゆるキャン△2巻 48ページ (C)あfろ・芳文社
イーストウッドキャンプ場からの夜景を送ってきたなでしこに対してしまりんが同じように高ボッチ展望台から夜景を返信する際のシーンです。
上の記事で指摘されているこのコマの背後に描かれている建物、これが今回のキーになる建物でしてこれこそが高ボッチ山荘であろうという話になっています。
高ボッチ高原の野営場はこの高ボッチ山荘の全焼をきっかけとして廃止される運びになったわけですが、ゆるキャン△の世界ではまだ現存していると見ることが出来ます。
つまりしまりんが今回宿営地としているのはかつて存在した高ボッチ山荘の野営場だと言えそうです。

ゆるキャン△2巻 21ページ (C)あfろ・芳文社
説の補強には少し弱いですがこちらのコマでは「キャンプ場」という言い回しになっています。
野営場所とか宿営地とかキャンプをする場所を指した言い回しはいろいろありますが、キャンプ場ではない場所をキャンプ場と呼んでしまうほどしまりんはざっくりとした性格ではないような印象もありますし、普段読書趣味ということでそのへんの微妙な言葉のニュアンスの違いには敏感なんじゃないかと感じるところもあったりはします。
(というかミナヅキがそういうタイプなんですよね…。キャンプ場以外だと野営場所とか宿営地という言い回しをしたいというか…。赤と朱、青と蒼のニュアンスにこだわるオタク的細かさといいますかw
こちらの記事によれば高ボッチ山荘の全焼が2009年12月5日だそうです。
高ボッチ山荘の外観などはこちらですね。

http://kattyan.dyndns.org/hatihuseyama/2.jpg
こちら2008年7月の記事だそうです。

http://www.kenvfr.com/japan/pic/sep1/DSC00611.JPG
こちらは更に古く2005年9月。
キャンプ場申し込み所の看板が大きく写っています。
(いい資料になりますね…。

http://www.geocities.co.jp/MotorCity/5867/3807takapoti.jpg

こちらもっと古く1999年5月だそうです。
(2000年以前の記事ってある意味ではインターネット考古学的なページになるわけですが、こんな古いデータが出てくると調べ物しててびっくりするんですよね…。ジオシティーズだし。
場所。

ストリートビューで確認すると焼失した高ボッチ山荘はちょうどこの土がえぐれている場所にあったことがわかります。
手前左側の立木の位置も一致します。
そこからしまりんがテントから這い出してくるコマを確認してみると…。

おおよそこういう角度になりますので、おそらくしまりんはこの旧野営場の展望台よりに設営していたということが想像出来るわけです。
角度を変えてみるとこの辺。

いくら他に人がいないとしても広い野営場の真ん中に設営するのはそわそわしそうですものね…。
砂利を避けて少し柔らかそうな、草があるような感じの地面を探すとこの野営場だと端っこのほうになりそうです。
要するに。
ゆるキャン△時空だった。
作品の年代考証そのものっておそらくしっかりなされてなくて、現代劇だと無意識のうちに受け取って読んでいたとは思うのですが、ゆるキャン△の作品の世界では高ボッチ山荘は現存しており、そのまま野営場もあるという設定だとするか、もしくは2009年以前の話で、実はもうしまりんやなでしこは2018年現在では「野クル10年後」をリアルタイムでやっている可能性があるわけです。
(そんなバカな
ちなみにこの高ボッチ山荘が2009年までと考えると矛盾が出てくるのがスマートフォン及びLINEの画面になってくるわけですが、こちらを調べてみると2009年というのはちょうどdocomoから国内初のAndroidスマートフォンであるHT-03A(HTC magic)がリリースされた時期だったりしますので、だいぶ無理がありますね(苦笑

現実的な解釈をすると、あfろ氏が高ボッチ高原でキャンプをした経験が高ボッチ山荘が焼失する前で、正規の野営場が存在していた時期の事、マンガ本編ではそのときの経験が下地になっており現状と一部齟齬が発生した…と見るのが正しいのかもしれませんね。
しまりんは悪くない。
(結局それが言いたいだけの記事かよw
余談。
記事書きにあたっていろいろ検索していたところこういう記述の記事を見つけました。
で、今さらながら...「高ボッチ山荘キャンプ場」というキャンプ場は無い。「高ボッチ山荘」も無い。去年、高ボッチ山荘が火事で焼けてしまってキャンプ場も使われなくなって自然消滅してしまったということを横浜の彼が自然保護センターの人から聞いた。
センターの人の話では、この駐車場でテントを設営しても構わないということだったので、立派なトイレがある自然保護センターの駐車場がキャンプに使われるということらしい。ただし、飲み水はない。トイレに水は有るが飲用禁止になっている。
この記事が2010年7月のものですので、高ボッチ山荘焼失の翌年のものということになります。
当初は利用されなくなった野営場の利用者をある程度吸収するような形で、曖昧ではあるけれども黙認というか、そういうふんわりした対応だったようですね。
それが今日に至って今年明確に禁止という流れになったようですが、おそらく当時いた自然保護センターの職員の方はもう居ないという可能性のほうが高そうですし、なんともぼんやりとした相互の認識のまま今日に至ってしまったという印象が拭えないですよね。
もっと早い段階で野営禁止を明示しておくか、しっかりとした受け入れ設備を整備しておけば昨今のマナー問題やゴミ問題には発展しなかったのではないか?ということも言えなくもないのですが、結果論でもあるんですよね。
駐車場があれば車中泊というグレーな手段を行使することも出来てしまうので、結局人がいるところではゴミの問題もマナーの問題も解決出来なかったります。
設備的もしくは物理的に人の立ち入りが出来ないように駐車場を年単位で閉鎖もしくは立入禁止として展望台なども利用出来ないようにし、一度人の流れをリセットするしかないような気がします。
駐車場がある以上は車でやってくる人は確実にありますからねぇ…。
グレーゾーンを設けて、お互いに関知しませんという責任の所在を曖昧なまま放置するのは、お互いのためにならないというケースだったりするのですよね。
やんわりした親切というか優しさのようにも見えるのですが、結局責任問題になったときにはかなりオオゴトになってしまったりして。
善意や良識に期待した管理というものには結局限度があり、限度を超えたときには手遅れだったりするのですよね。
高ボッチ高原では路上駐車禁止の告知もしてあるようですが、花火大会などでは全然守られてないという話題もありますし、キャンプ禁止や焚き火禁止とされていてもそれを守らない人は絶えないようです。
こうなってくると最終的には周辺の施設は利用出来なくなるという結末が待っていたりするわけです。
似たような話ですと今年は道の駅での車中泊の禁止の明示化という話題もありましたね。


すべての道の駅ではありませんが、車中泊を禁じる道の駅が増えてきているというものです。
キャンプツーリングライダーとしてはこれまた他人事ではない話題でしたので、動向が気になっています。
聖地巡礼に関して。
このゆるキャン△の聖地巡礼は作品の性質上、そこで野営行為、つまりキャンピングを伴う巡礼が傾向として非常に強く、当然それは仕方ないよなとは思うんですよね。
聖地巡礼ってそういう熱に基づいて行われるものでしょうし。
でもしかしながらこういう禁止が明示されている場所ではやはり諦めるべきだろうと思うわけです、ミナヅキ個人としては。
なんならミナヅキ個人はあんまり聖地巡礼に強く興味がある人間じゃないので、キャンプ出来てその面白さがわかればそれだけでもちゃんとゆるキャン△という作品への敬意へ結びつくんじゃないかなと思うわけですよねぇ…。
なにも作品に登場している野営場やキャンプ場でキャンピングするだけが作品への愛情表現ではないんですよね。
それに更に超個人的な好みの話をしてしまえば利用者が多いキャンプ場って落ち着かないんで聖地巡礼ポイントの野営場ってまっさきに外しかねない気がします…^^;

誰も居ないキャンプ場って慣れれば本当に誰にも気を遣わなくていいのでリラックス出来るんですよね…。
まぁいずれにしても自身の欲求に基づいて行動した結果、他者に迷惑や被害が及ぶことのないようにスマートに振る舞えるようにするべきだろうな…と一人ひとりが思えればこんな自体には発展してなさそうなものなんですけれどもね。
難しい話です。
しまりんの自宅の実際に関しては作者自らが明らかにしていますね。(mono 1巻 P68) pic.twitter.com/UtwAROjQik
— 水無月 蓬@46-96.jp (@maximowiczii) 2018年11月29日
※当記事では作品の研究考察のため画像の引用を行っています。引用に際し改めて引用ページ及び権利者表記を行った上で作品の同一性が失われないよう改変が行われない範囲で掲載しております。